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旅立ち少し前の話

夏の本に載せる予定の文の一部です。
全文はこちら>http://simaya122.web.fc2.com/2016-bun/1705tegami.html


tegami.jpg

***

薪を割る音が響いている。

「この前の話だけどさ、返事来たんだよね」
こちらが続けるそれを眺めながら話しかけてきた、栗色の髪の少年---グレンに、
「ああ」
プロットは手を止めずに返事をした。

「『飛空挺』はいいのか?色々本買って読んでたじゃないか」
村のあちこちで駄賃が出る手伝いだけ選んでギルを貯めては、船やら飛空艇やらの本を
買い漁っていた(実家から持ち込んだ、黒魔関係の本と合わせて、彼(と、シウス)の
部屋を魔窟にしていた)のを知っていたので、サスーンに戻って黒魔になると
聞いた時には---そういった修練を始めるには、少し年齢が遅いと聞いたのもある---
意外に思ったものだった。

「飛空艇ねえ…アーガスで禁止令出ちゃってるじゃん?下火なんだよね」
グレンは大仰にため息をついて言う。
飛空挺の軍事利用の恐れがどうとかで、禁止されたのだったか。
「だからって、船もカナーンの造船所パっとしないっていうか…」
すらすらと続けるグレンに、

(…詳しいし)
心の中で呟いて、プロットは薪を割る手を止めグレンを見遣った。
こちらが手を止めたのにも気付かない風で、

「行けるわけないよ、ぼくは…」
グレンは足元に目を落とし、どこか上の空に続ける。
「サスーンに戻らないと」

…『戻らなければならない』。
プロットはそれについて、言うべき言葉を持たなかったので、しばし沈黙した。
むろん、意味はわかる。時折耳にする言葉。
しかし、その義務めいている感覚は、どうしても分からなかった。

「二カ所から誘い来てるんだっけ?」
だから、先ほどの話題に戻すことにした。『返事が来た』件について。
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Author:しまかどきち
オリジナルもの(ファンタジーっぽいもの、女の子、子供ネタ)や、二次創作(FC版FF3、DQモンスターズなどゲームやらアニメやら)の絵を描き散らしていく予定のブログです

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